C-H官能基化の到達点
Site-selective and stereoselective functionalization of non-activated tertiary C–H bonds
Nature 2017, 551, 609.
Kuangbiao Liao, Thomas C. Pickel, Vyacheslav Boyarskikh, John Bacsa, Djamaladdin G. Musaev & Huw M. L. Davies
ぼくのかんがえたさいきょうのC-H官能基化
1. つるつるのC-Hに(ベンジル位やヘテロアトムの隣はダメ!)
2. 三級炭素選択的に
3. 炭素官能基を導入する。
4. しかも不斉反応!
なんて有機化学に詳しい小学生がいいそうな、
不活性三級炭素選択的立体選択的不斉炭素水素結合官能基化反応と
そんな反応できたら苦労しませんわ、と呆れそうになるが、
やはりというべきか、
今回著者らは配位子を変更することで三級の炭素選択的に不斉官能
え?配位子の違いだけなの??
…できるもんだなー(^_^;)
著者ら得意のロジウムカルベノイドを利用した反応であるが、
結果としては、
図1. 三級の炭素-水素結合が選択的に反応する。しかも不斉で
お~
なんでそこ?という位置で選択的に反応している。
しかも不斉もばっちりかかっていて驚く。
触媒のチカラってすげー
学生時代金属触媒の反応を開発していたわけでないので、
複雑な基質もOK
基質がもっと複雑になるとさらにこの反応のやばさがわかる。
図2. 天然物の直接修飾。そこだけに選択的に反応するんですか。。。
天然物の、そこだけに、立体を決めて、炭素-炭素結合ができる。
うげー、、すごいぃー!!((°O°))
所感
すごいよなぁ、一回仕込んでみたい、、、
まさに最強の反応!
強い、強すぎる!
間違いなくC-H官能基化のひとつの到達点と言えるだろう、
CSJカレントレビューNo5.「不活性結合の活性化」
その中で「これからはsp3炭素水素結合を自在に変換する技術が必
少なくとも数年前は考えられなかった分子変換がバンバン報告され
もちろんモノづくりの手法として成立するには、
実用化ってほんと難しいし。
でもこういった先進的な研究成果から、
んー楽しみですね!
参考文献
(1) Kuangbiao Liao, Solymar Negretti, Djamaladdin G. Musaev, John Bacsa & Huw M. L. Davies, Nature 2016, 533, 230.
(2) Ravisekhara P. Reddy andHuw M. L. Davies, Org. Lett. 2006, 8, 5013.
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