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サイエンスバー FRACTAL と境宏樹さんの話

2019/04/04
 
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今、有機化学に一番命を注ぐ人:境宏樹

いろんな人に会う中で、最強の人に出会えました

twitterを始めてからというもの、色んな人に会うようになりました。
とんでもなく賢い人、めちゃめちゃいい人、変わった趣味の人、面白い活動してる人、本当に様々な人にお会いできました。

ただ、今回紹介する方は、間違いなく私が会ったことのある中で最強の人です。

サイエンスバー経営や科学教育・普及に取り組む組織 FRACTAL のCEO境宏樹さん。

日本化学会年会のイブニングミキサーでchem station 副代表cosineさんに紹介していただいたのだが、境さんの語る話や生き方に驚愕し、衝撃を受けました。そこで年会から帰る足で、cosineさんと共に、境さんがマスターを務める愛知県のサイエンスバー FRACTAL にお邪魔することにした。

 

サイエンスバー FRACTAL

外観

場所は愛知県、名古屋駅から30分ほどの岡崎駅から徒歩10分くらいの場所。

外観はお洒落な小屋、と思いきや構造式が出迎えてくれる。

さらに入り口の軒先にはなんとヘリウムガスボンベ。え、バーだよね?(^_^;)

バーの様子

バーの姿を見てほしい。

ジャングルを設置し、クランプ固定でガラス器具が設置されている

有機合成の研究室にいたものなら、これがかなりリアルな事は伝わるだろう。で、こんな感じでお酒を振舞ってもらえる。

非日常感が凄い!

私は八海山の精密な熱燗を頂いた。「45度なのでそろそろ飲み頃ですよ」と再現性高すぎる指示をしてもらった。

驚異のラボ

サイエンスバーって聞くとどんなイメージだろう。多くの人は、まぁコップの代わりにビーカーとか使って、ちょっと変わった雰囲気のコンセプトバーかな、と軽く考えるに違いない。

フラクタルはそんな生易しい、なんちゃってサイエンスバーではない。

本物の有機合成の研究ができる実験室を備えたバーなのだ。

何言ってるかわかんない?とりあえずバーの設備を見て下さい。

エバポ

ピカピカです。しかも圧力制御機能付き。バスもオイルバスに使用可能な高性能なモデルです。

試薬庫

一般的な試薬はもちろん、劇物等もしっかり管理されています。有機合成するなら当然必要ですよね。あれ、ここバーだったような、、、

ドラフト

なんと!きれいなダルトン社製のドラフトがあります!(注:バーです)

その名もfractal1号。個人で買えるのか、、、?と当然思うよね。それで領収書を見せてもらいました。200万超えてる~)^o^(
と思ったら、排気環境整えるため、また工事をしなければならないので、まだまだ費用がかかるそう。

ちなみに当然のようにガス置換ラインも完備!

注:バーです

NMR

なんと300 MHzのNMRがあります!(注:バーです)

論文投稿に使えるレベル。これは目ん玉飛び出ました。

中古で出来るだけ安く買ったそうですが、それでも数千万円する模様。
どうやって買ったんですか??と聞くと、「家買うようなもんです」との回答。

えぇ、、、すげぇ、、、(°_°)

稼働はこれからで、こいつが動き出せばマジで有機合成の研究ができます。

 

境宏樹さんという研究者

大学で有機化学を研究した人間なら、 FRACTALの設備が遊びでないことは一目瞭然だろう。個人でこの環境を作る境さんは当然、凄まじい熱意、時間、お金を化学に注いでいる。

例えば、食費を切り詰め実験器具を買い、いろいろなものを自作する。化学物質や高圧ガスを取り扱うために様々な資格を取得する。また、化学を普及するため、バーを経営して、休みの日はサイエンスショーをする。

そして、ついに境さんが自由に研究できる環境が揃いつつある。

 

所感

私は境さんに、「なぜ大学でなく、自分のラボを持つのか?」と尋ねた。
境さんは少し考えつつ、「自分のタイミング、自分のやり方で、自分のすきな事を学びたいから」とおっしゃった。

この言葉は私にとって、とてもショックだった。

学問の本質が  FRACTAL には確かにあった。

今、自分はどんなモチベーションで研究しているだろう。

論文を早く出さねばならぬ、次のキャリアを考えたらインパクト大きい仕事をしたい、でも論文数も稼がなきゃ、非生産的な雑用でもやらなきゃ、などなど・・・

実際、しょうがない面はあると思う。。。が、境さんのラボを見た今、自分が最善を尽くせていると胸を張って言えない。

自分も、今何ができるかを考え、できる範囲で最善を尽くさねなければならない。

 

とりあえず一回行こう

境さんはかなり謙虚な方で、偉そうなことを絶対に言わずに「ただただ有機化学大好き」な感じなのですが、唯一、研究室を紹介してくださるとき「ここが我がラボです!」と誇らしげだったのが、すごく心に残っている。

本当にすごい。

同じようにはなかなかできない、でもこういうやり方する人がいることを知ることは本当に大事だと思います。

有機化学を研究している人間なら絶対心揺さぶられるはず。

みなさま、絶対  FRACTAL 行きましょう!!

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外部リンク

FRACTAL : science bar & science education project

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