有機合成の極北
というと、
大学でなされている全合成のほとんどは、
では、工業的供給を目的にした合成はどんなものになるでしょう?
ちまちました条件検討?既存知見の組み合わせ?
私はそう思っていました、、、
「アートオブプロセスケミストリー」を読むまでは!
この本は原書名 the art of process chemistry の和訳でありまして、
著者は安田修祥 さんでなんと北海道出身の方らしい!
なるほど日本語版がでるわけです。本当にありがたい。
製薬現場では良い効果を持つ化合物が見つかったとしても、
そのため、
・原料供給量確保
普通にtciとかで買える試薬もトンスケールになると話は別!
・原料コスト
確保できる原料から全ての工程を含めて原料の価格を極力抑えねば
・製造効率及びコスト
収率や製造コストは利益に直結。この本では複雑化合物が、
気持ち~~
・精製効率及びコスト
精製とかカラムしたらええやん、
ほとんど蒸留と固体を落とす方法で回収されていきます。
なんか有機合成が簡単に見えてきた、、、(^_^;)
などなどアカデミアの研究では考えた事もないような項目を、
圧倒的に完成された有機合成がここにはあります。
でも、ここで終わらないのがメルク社の伝説。
とある化合物を合成している時にこんな事を言い出します。
「ここに不斉付加させたいな~!でもそんな反応がないよ~~、、、
じゃあ!反応開発しよ!」
えぇ~~、、、まじ?
そっからプロセス開発するの?(^_^;)
しかも彼らはNMRなどを用いて反応機構を深く考察。見事実用に耐える新規不斉反応の開
うげ~~すごすぎ~~
( `ω´)でも、きれいな合成だけどさ~
あ、その時はこっちのバックアップルートで合成するから大丈夫
(°_°)、、、
こんな話ばっかり。
参りました。凄すぎです。
成功した結果だけでなく、
この本に書いてある成果が薬として多くの人の命を救っている事を
あなたの有機化学観を変えうる一冊、おすすめです!!
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